まだ私が子供の頃、ですから大昔ですが(苦笑)、オリンピックの
陸上競技だったか、水泳だったか、ともかく記録を競う個人種目で
実況中継していたアナウンサーがこんな話をしていました。
『欧米の選手は、予選で自分がかつて出した事が無い程の大記録を
打ち立てると、「これこそが本当の自分の実力だ!」と信じ込み、
本選でも勢いに乗ることが多い。
一方日本人選手は、そういう大記録が出ると「これはまぐれ。
たまたま上手く行った」と思い、かえって萎縮して本選でこけて
しまう事が多い』と。
今でこそ、日本でもスポーツ選手のメンタルトレーニングが普及し、
一般の若者でも『根拠なき自信』を持つ層が増えている背景もあり
その当時とは変わって来ているとは思いますが、それでもまだまだ、
自分を信じきれない日本人の割合はかなり多いのではと思います。
又、1980年代に一世風靡したグループ『レベッカ』のボーカリスト
NOKKOがニューヨークに滞在していた時の体験を綴った本に書いて
ありましたが、アメリカ(というかニューヨーク)ではみんながみんな
凄い自信の塊で、そのうち9割以上は全く才能が無いってわかるほど
ひどいのに、これっぽっちも自分の才能を疑っていない。
それ程までに皆、自分に自信をもっているので、その中からちょっと
才能があるのが出てくると、それこそ鬼に金棒で、物凄い勢いで
「ビューン」と上に登りつめちゃう。と
究極の自信、自己信頼がいかに凄いかという事ですね。
アメリカ発の自己啓発、成功哲学、スピリチュアル系の体験談を読むと
日本に伝わってからの国内の体験談と比べて、成功した方の報告数も
その話のスケールの大きさもずば抜けている気がします。
アメリカで出来たものなので、日本での実情にそぐわないとか、
キリスト教をベースにした考え方に、日本人が馴染めない。
あるいは、日本語訳が適切でない、等の理由もあるでしょうが、
それだけでなく、やはり究極に自分を信じる力の差も大きいのかな?
と思います。
意外とアメリカ人は信仰心が強い方も多いようですし、キリスト教という
「神は唯一絶対の存在」と教える宗教下にあっては、自分を一点の曇りも
無く信じるという事も自然に出来やすいのかな?と感じます。
又、他の何かを信じるに際しても、その事を正しいと選んだという自分自身
を信じるという観点から、強く信じられるのかな?とも。
とある、キリスト教保育園で働く方の話だと、子どもの自己肯定感を育てる
事など、当たり前のことであり、保育以前の人間関係の基本であると言われ
ています。
一方、日本人も生まれつき自分に自信が無いとは思えません。
自分に自信が持てない赤ちゃんって、見たことないですから(笑)
今でも、幼い子供達は「僕は大きくなったらプロのサッカー選手になるんだ」
などど、無邪気に夢を描いている。ですよね???多分。
ただ、周りの日本人の大人たちやマスコミの影響を受けて、だんだん自分に
自信が持てなくなっていくのでしょう。
ある女の子がこんな事を言ったそうです。
「大きくなったらお花屋さんをしたいの。でもお店の売り上げが心配」
多分、大人たちがテレビで不況のニュースを見ながらあれこれ言うのを
聞いて、こうなったんでしょうね。
ちなみに、日本人は先進諸国の中では、飛びぬけてマスコミ報道を鵜呑み
にし、信じやすい国民なのだそうです。
ある調査によると、『各メディアを全面的に信用している鵜呑み度』は
日本の場合70%。一番低いのがイギリスで14%、続くアメリカが26%。
つまり日本人の70%は、自分の頭で考えず、テレビ、新聞、週刊誌など
のマスコミの情報を鵜呑みにし、情報操作による世論誘導をされやすい
国民性であり、又自分で中身を確かめず、ブランド、権威で判断してしまう
傾向が強いとの事。
又、一方で、あまりにもお人良しで、だまされやすい日本人を、蔑む意味で
『gullible(ガリブル)』(騙されやすい、誰の言うことも何でも信じてしまう)
と呼ぶ欧米人もいます。
確かに、一向に減らない振り込め詐欺被害。
いかにも怪しいセミナーへの参加被害が続いているのも、やはりこのガリブルな
国民性の為かと。
セミナーやメソッドに関しては、私も人の事を言えないのですが(大汗)
簡単に他人を信じる割には、自分を信じるのが苦手な日本人。
本物を見極める力を付けて、信じるさじ加減が上手く出来るようになれば
今後、又違った展開が出来ると信じます。
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